高齢者の水分不足と脱水症状。その2
皆さんこんにちは。今回は前回の水分不足と脱水症状の別パターンを紹介します。
さて皆さんはコップに飲み物がある時、中身を全部飲み干すことが出来ますか?
ほとんどの方が出来ると思います。
しかし高齢になるにつれてそれが出来にくくなるのです。
介護現場実習に来る方に私は必ず下げたコップにお茶が残っているか見てもらっています。
そして毎回コップの中にお茶が残っているのを見て「何故ですか?」と聞かれます。
それには理由があります。
まず皆さん実際に飲み干す動作をしてみてください。
普通に飲むにはコップを持ち口元まで上げ、そのコップを傾ければ飲めるでしょう。
ではそこから更に飲み干すには?
まず顎を上にあげ、コップの位置も更に高い位置に上げなければいけません。
しかし歳を重ねるにつれて顎や肩、手を高い位置に持って行きにくくなります。
ですからコップの中に飲み物が入っていても、中身の量が少なければコップの中に飲み物を継ぎ足さないと飲む事が出来なくなるのです。
そして1人で飲み物を継ぎ足す動作が困難な場合は他の誰かの強力が必要になります。
しかしその場合、コップの中には一応飲み物が残っているので本人が人に頼むか、誰かがしっかりとその事情に気付いてあげられなければ水分補給をするをする事が出来なくなってしまいます。
ならストローを使えば?と思う方もいられるでしょう。
確かに飲み干す事が出来ると思いますが、ストローで飲むと通常よりも口に入る勢いが強いのでむせ込み【誤嚥】の危険があるので私はオススメしません。
介護現場で働かれている方もそうでない方も、コップに飲み物が入っていても飲む事が出来ない高齢の方もいらっしゃいますので、気が付いたら飲み物を継ぎ足して差し上げてください。
夏は汗で、冬は乾燥で水分補給が重要になります。
あなたの気付きがとても大事な気付きになるかも知れません。